必要資料とタイムテーブル

  • カテゴリー:コラム
  • 投稿者:Rumio

ライブをしよう!となったらステージに立つまでにいろいろと準備する資料があります。
ライブを行う上で必要な資料が「セットリスト」「セッティング図」「公演概要書」「タイムテーブル」です。公演概要書とタイムテーブルはライブを主催する際作成する事になります。
これから各資料が具体的にどのような物なのかとその作成方法を順にお話ししていきます♪

もくじ

・セットリストの書き方
・セッティング図
・公演概要書
・タイムテーブル

◯セットリストの書き方

セットリストとは、曲目や曲順、その曲ごとの音響さん照明さんへの要望を記した資料です。どんな会場やライブでも提出が必要なので書き方をしっかりマスターしましょう!

セットリストは音響用と照明用の2種類あります。それぞれ記入する内容が異なる部分があるのでその違いもお話ししていきます。
まず、音響・照明共にステージの始め方を記入します。例えばSEで登場や演奏スタートなどがあります。
次に、演奏する曲順に曲名を記入します。それと合わせて曲のテンポも記入しましょう。テンポはおおまかに、”バラード” “アップ” といった書き方でも大丈夫です。MCをどの曲の間に挟むのかも忘れずに明記しましょう。

ここからは、記入する内容のそれぞれ違った部分について説明します。
音響用には、「リヴァーブを深くして欲しい」「間奏のギターソロをついて欲しい」など曲ごとの要望を記入します。また、同機を使用したり拡声器を使用したりなど曲によって特別使用する機材がある際にも一言あると親切です!
CDなどの音源を音響さんにかけてもらう場合は、トラック番号と曲を流すきっかけを記入します。
音響についての詳しい要望などについては、こちらも参照してみてください♪
→音響って?ライブハウスでの『音作り』

照明用には、曲目ごとの照明要望を曲名の横に記入します。その際、”赤色” “青色” などはっきりとした色を指定しても、”暖色系” “寒色系”などおおまかな表現でも大丈夫です。「はっきりとした色のイメージがわからない…」という時は、”悲しい感じ” “ポップな曲” などの雰囲気を記入すればOKです!
また、照明をより効果的にするスモークがあります。スモークは会場によって有料の場合があります。料金の有無を確認した上でスモークを使用するかしないかもセットリストに記入しましょう。
照明効果についてもっと知りたい方は、こちらも参照してみてください♪
→照明演出について

セットリストの中に書ききれない細かな要望がある場合は歌詞を用意したり、別紙で詳しい説明を記載した資料を用意するようにしましょう。

◯セッティング図

セッティング図は、ステージ上の機材のセットや演者の立ち位置を表記した資料です。リハーサルをスムーズに進める為にも用意するようにしましょう!また、レンタルしたい機材が会場になかった…なんて事も防ぐ事が出来ます。

セッティング図に記載する情報は、”機材のセット位置” “演者の立ち位置” “持ち込む機材リスト” “会場にレンタルしたい機材リスト”の4つです。

機材のセット位置は一目でわかるように図で表します。上のバンドの場合のセッティング図を例に見てみましょう!
まず、ドラムはタムの数やシンバルの枚数などをサイズとともに表記します。その際、持ち込む機材の線を太くしておくとレンタルしたい機材と見分けやすいですね。
ギターは会場にあるアンプの種類をを確認した上で使用したい物を表記しましょう。
会場側でレンタルできる機材などはHPに載っている場合が多いです。例でRumioの機材リストを見てみてください♪
→機材リスト

他にもボーカルやコーラスマイクとモニタースピーカーの位置があるのですが、それぞれ記号を用いて表します。演者の立ち位置も略称で表記されるので、詳しい書き方は上の表をご覧ください。
機材のリストに関しては、演者が複数人いる場合は演者ごとに誰がどの機材を使用するか明記するとわかりやすいです。もし図の通りにならなくても、音響さんが良い方法を提案してくれるので心配いりません!

1度作ったセッティング図を再度使い回す場合は、以前と変わったところが無いか必ず確認するようにしましょう!

◯公演概要書

公演概要書は「イベントを主催しよう」と決まった時に、そのイベント内容の詳細を記載する為に作成する資料です。主催者以外の出演者は、主催者から送られてくる公演概要書をみて内容をしっかり把握するようにしましょう。

具体的なイベント内容が決まると概要書の作成に入ります。
公演概要書に必要な項目は、”イベント日程” “イベントタイトル” “出演者名” “開場・開演時間” “チケットの値段” です。この5項目は必ず明記するようにしましょう。
“開場・開演時間” に関しては、タイムテーブルを作成する段階で時間が決まってから明記します。
また、”イベント情報の公開日” と、“チケットの販売方法””チケットの販売枚数” や “チケットの発売日” の記載もしましょう。他にもお客様の入場順も記載しておくと尚良いです!

上の公演概要書の画像は1つの例です。これまでにお話しした項目さえ記載されていれば、これと言った決まった形式はないので、ぜひ自分なりの見やすい概要書を作成してみてください♪

◯タイムテーブル

タイムテーブルとは、その日のイベントがどのような流れで行われるかを時間に沿って表した資料です。タイムテーブルはイベントを進行する上で無くてはならないもので、イベントに携わる人全てが共通で把握しておく必要があります。イベントを主催する際は、必ず作成する事になります。主催者でなくても、イベントに参加する場合はタイムテーブルに従って行動する事になるのでタイムテーブルの見方を覚えましょう!

ここでは、タイムテーブルの作成方法についてお話しします。
出演者などイベントの内容が決まったら”公演概要書”と平行してタイムテーブル作りをスタートしましょう。

1.概要も!
まずは、開催するイベントの情報を記入します。具体的な項目は、”日付” “イベントタイトル” “会場名” “出演者名” “開場・開演時間” です。

2.逆算でつくるべし!
時間厳守のため、撤収する時間からさかのぼってタイムテーブルを作成すると良いと思います。
撤収時間からスタートして、片付けや精算をして会場を出るのに必要な時間と、物販・交流に必要な時間を逆算すると本番の終了時間が決まります。

3.イベント本番
本番には、演奏時間と転換時間があります。演奏時間は文字通りお客様に向けてライブをする時間です。そして、転換時間とは次に演奏する出演者へのセットチェンジを行う時間のことをいいます。
タイムテーブルによっては演奏時間の中に「転換込み」と書かれる事があるので注意しましょう。
各出演者が持ち時間を守って進行する事が大前提ですが、演奏時間が長引いてしまったり、本番中に思わぬ機材のトラブルが起こる事もあるので、終わる時間に余裕を持たせたタイムテーブルを作りましょう。
以上の事に注意して、各出演者の持ち時間を決めて本番の進行を完成させます。ここで決まった開場・開演時間は “公演概要書” に忘れずに明記しましょう!

本番の進行が完成したら、次はリハーサルの進行を作成します。

4.本番前のリハーサル
リハーサルは遅くても開場時間の30分前には終了できるように設定しましょう。リハーサルの時間も本番同様に転換の時間を分ける場合と、転換時間込みで持ち時間とされる場合があります。
リハーサルを行う順番には2パターンあって、出演順に行うリハーサルを “順リハ” 最後の演者から行うリハーサルを “逆リハ” と言います。
ここで大事なポイントがあります!順リハ、逆リハどちらの場合でも、出演順が1番の演者が最後にリハーサルを行うという事です。最後にリハーサルを行う事で、リハーサル終了時にセッティングを変えずにそのまま本番を迎えられるという利点があります。

リハーサルの進行も完成したら、後は会場入りの時間です。

5.入り時間も忘れずに!
会場に到着してからすぐにリハーサル…は出来ないですよね?
セットリストやセッティング図など提出資料の確認や自分自身の準備時間も必要になってくるので、リハーサル時に慌てなくても良いように30分は余裕を持って会場入りしましょう。
また、会場を使用できる時間以前に入り時間を設定したり、入り時間より早く会場入りする事は控えましょう!

以上がタイムテーブル作成の説明になります。時間が足りなくてバタバタしないように余裕を持ったタイムテーブル作りを心がけましょう。
時間の計算をしながら組み立てていくのは大変ですが、イベントを円滑に進めるためにとても重要なものなので流れをシミュレーションしながら作成してみてください♪

ここまでライブに必要な資料についてお話ししてきました。ライブをするとなったら共演者やスタッフなどたくさんの人が関わってきます。みんなで1つのライブを成功させるために、情報共有できるわかりやすい資料作りを頑張りましょう!

他にも現役ライブハウススタッフならではのいろいろな記事があるので気になった方はそちらもご覧ください

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